舞台鑑賞:"Warten auf Godoh" - Taipei Art Festival 2017年8月
現在、台北で開催中の「台北芸術祭」Taipei Art Festival
オフィシャルページ
台北のゲーテインスティトゥート Gohte Institut のページ
そこで、ドイツ劇場
Deutsche Theater Berlin による
"Warten auf Godoh"(ゴドーを待ちわびて)
(もともとフランスの作品)をみてきました。上演時間は2時間ほど。
夜7時半から9時半に終わり、
上演後にアフタートークがありました。
幸い、中国語がわからずとも、ドイツ語がだいたいわかったので、楽しめました。
しかし、ある若い男性が、おそらくウィットに飛んだ質問して、面白い質問だな〜と確かに思ったのですが、
中国語ならではのリズム感と観客の笑いについて行けない
ちょっとした寂しさと孤独を味わいました。
まあ、出演者のドイツ人の方々もそうだったでしょうが!
よかったのは、上演がちゃんとドイツ語だったこと。
以前、ポーランドの舞台を観た時に、もともとドイツ語の作品なのに、英語で、がっかりしたことがありました。
日本では、おそらく英語の方がわかる人が多いだろうと
選択したのかもしれませんが、ユーチューブなどでは、同じ劇団で、ちゃんとドイツ語のものがあったので、オリジナルをやってほしかったなあと思ったのです。
だから、第一声でドイツ語!でホッとしました。
もともとフランス語ですから、オリジナルとは違うのですが、演出も工夫されていたので、ドイツ語ならではの言葉遊びを楽しむことができました。
タイトルにある決まり文句。
だってゴドーを待っているから!(みたいなニュアンス)
Warten auf Godoh! がなんども登場するたびに、
クスリと笑いました。
ひさしぶりに聞いたドイツ語も案外わかって、ホッとした反面、やはり理解できない部分(遠かったので、口の動きが見えず、ささやき声などの部分は聞き取れなかった)もあり、ドイツ語もまた気合を入れて勉強し直さなければ!と反省しました。
さて、舞台ですが、中央に大きな斜めのボード。そして真ん中に穴。
ピンクの布が徐々に中に入っていくスタートもよかったし、
そのピンクの布の使い方も素晴らしかった。本家もこんな感じなのでしょうか。
他のディレクターによるゴドーは観たことがないので、比較できないのですが。
出演者は4人のみ。
靴下のないゴゴー(中国語では果果、と表記)
男性(彼の発声方法が聞いていてい気持ちが良かった)
Du schwein! この豚野郎!と言われていた青年
スキンヘッドの男性。Hif mir!
まず、出演者の関係性を日本語でも理解しておいた方が良かったかなあ。
とりあえず、ウィキペディアで、GodohゴドーとGod神をかけている
哲学的な問い・・・のみの情報だけ知った上で観たのですが、
いやはやダメでした!こういう演目は予習が不可欠ですね。
ダンス、など視覚的に楽しめる作品も多いのですが、
その場合も、そのカンパニーが過去にどういう作品をつくってきたか。
そして、カンパニーの活動拠点はどこで、どういう代表が
どういう思いでつくったのか・・・などの背景を知っていると
より楽しめる場合がほとんどです。
今回の作品は古典作品だけあって、世界中のあらゆる劇団が様々な解釈の元、
上演してきました。
今後、台湾でまた舞台をみたら記事に残して行きます。自分のためにも。
10月は高雄で映画祭がありますし、今は台北でドキュメンタリー映画祭が行われているよう。台湾もこうしたパフォーミングアーツやら映画、芸術などを楽しめる土壌があるとわかっただけでも、今回は収穫でした。
客席には若い人の方が多い印象でしたが、
おそらく娘、息子が連れてきたと思われる、年配の両親らしき人々、
家族づれもちらほら見えました。
Faustはみそびれました。しまった!
参考:
舞台プログラム ゴドーを待ちながら(銀座セゾン劇場 1994年) 作:サミュエル・ベケット 演出:蜷川幸雄 出演:西村晃、江守徹、市原悦子、藤間紫 ほか
- 出版社/メーカー: The books in my life
- メディア: おもちゃ&ホビー
- この商品を含むブログを見る