台湾・彰化暮らし 2017

2017年4月〜2018年3月まで台湾・彰化暮らし。その後も何度か訪問。台湾生活記録です。

彰化街歩きツアー CIty Tour ②

 

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おつぎは提灯屋さんへ。

うねうねと細い路地を抜けて再び大通り。

路地がわかると、近道ができるし、昔ながらのこどもたちが路上で遊んでいる様子も

みられるし、何より楽しい。大通りの信号はかなりまたされるので、

はやいとこ路地マスターになりたいものです。

 

さて、こちらは提灯専門店で、台北から注文がくるほど、質の高い提灯をつくっている

お店です。お父さんの「唐さん」に詳しい説明を受けました。

 

息子さんは、もともと継ぐ気はなかったらしのですが、

思い直して、戻ってきたそうです。小さい頃から英才教育を受けているので、

文字も筆書きで美しく、また絵もかなり上手!

むかしは粉絵の具(おそらく、岩絵の具のようなものだと推測)で書いていましたが、

現在は、ペンキ・顔料を用いています。

あっというまに椿の花が描きあがりました。

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下書きなしでいきなり描いてく様子は、まさに職人技でした。

こちらは骨組みの竹を切っている様子。

 

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竹を半分、そしてまた半分と切っていきます。

こんなに細い竹を途中で切らすことなく、ナイフ一本で切っていけるのは

本当にすごいことです。また、提灯屋のなかでも、竹をきるところからやっている店は

今では少なくなったそうです。竹の種類は「桂竹」(かつらたけ)。

台湾ではよくたべられているタケノコ(筍)もこの種類だそう。

そして、こういう竹のことを「竹蔑」(たけべつ?と読むのかは不明)

というらしいでのですが、今日一緒に行った台湾人は誰一人この名称を聞いたこと

がなかったと言っていたので、おそらく専門用語です。

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左がお父さん。右が息子さん。

お父さんの提灯熱はものすごく、熱くいつまでも語ってくれそうな勢いでした。

止めないといつまででも話していそう。

しかし、このツアーでよってもいいよ

と言ってもらうまでは、けっこう交渉したそうです。やはり職人さんは、自分の仕事を

真剣にやっているだけに、あまりよそのひとにこういう事を話したがらないもの

なのでしょうか・・・。しかし、カフェのオーナーさんが地道に信頼関係を築き、

こうして見学させていただけて良かったです。

個人的には、お父さんの服に目がいきました。

よく絵でみるチャイナ服のデザイン。普段着なんだなあ〜と、おそらくこちらでは

日常的なことに密かに感動していました。

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ひとつひとつ、絵柄は手描きです。宗教的なものが多いとのこと。

つまり、お寺などに納める。むかーしはそういった宗教関連の場所にしかおろして

いなかったそうですが、今では個人の家庭や商店などにもおろしているそう。

やはり、時代の流れで、こういった手工業は需要が減ってきているので、

店では仏像やお墓関連の小物も取り扱っているそうです。

また逆に、仏壇専門店などでは、提灯を取り扱って収益を保っているそうです。

この金太郎のような男の子は、台湾では有名な神様らしく、金色のわっかを

持っています。もともと悪さをするいたずら小僧だったのが、神になったと

説明してもらいました。「なたく」という名前だそうです。

残念ながら、漢字表記はわからず。

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こうしてみると、提灯は大きく、わりと低い位置に取り付けられています。

提灯には様々なかたちがあり、「おけ型」「カボチャ型」「スイカ型」など

があります。四角いかたちのものもありました。「傘提灯」といわれるものも。

昔は台湾も土葬が多かったので、土の中の死者が、家にいるかのようにくつろげるよう

墓石のところに提灯をともし、暖かな光に包まれるようにしていたそうです。

現代では火葬なので、その必要もなくなったようです。

また、昔の夜中はとても暗く、電灯もなかったので、提灯を持ち歩きました。

これは日本も同じですね。時代劇ドラマなどでみることができます。

彰化は、台湾で7番目に人口が多い都市だそうです。

そのぶん、提灯需要も多かったのでしょう。

台北、台南、高雄、台中、新竹、(あと一カ所忘れた!)そして彰化です。

※順不同

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そうそう、気になる骨組みですが、横に並行に編むのではなく、このように

組まれています。折り畳めるものもあるそうです。

昔は、自転車に積んで行商にいっていたので、折り畳んでかさばらないように大量に

売りに出ていました。合理的です。

そして、和紙のものありますが、こちらの提灯はガーゼ、綿を貼って行きます。

それ自体に防水効果はないので、中に水が入ってしまうとダメになってしまいます。

しかし、現代では先に述べたように、防水の顔料をつかっているので、

ある程度水には強いそうです。

日本では、和紙に防水効果のある柿渋をぬっていましたが、

それについてはちょっとわからないと言っていました。台湾でも同じようなこと

をやっていそうですがね〜。

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毎年だしているという、東京都美術館からの賞状が飾られていました。

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