台湾・彰化暮らし 2017

2017年4月〜2018年3月まで台湾・彰化暮らし。その後も何度か訪問。台湾生活記録です。

舞台鑑賞:"Warten auf Godoh" - Taipei Art Festival 2017年8月

現在、台北で開催中の「台北芸術祭」Taipei Art Festival

 

オフィシャルページ

eng.taipeifestival.org

 

台北ゲーテインスティトゥート Gohte Institut のページ

www.goethe.de

 

 

そこで、ドイツ劇場

Deutsche Theater Berlin による

"Warten auf Godoh"(ゴドーを待ちわびて)

(もともとフランスの作品)をみてきました。上演時間は2時間ほど。

夜7時半から9時半に終わり、

上演後にアフタートークがありました。

幸い、中国語がわからずとも、ドイツ語がだいたいわかったので、楽しめました。

しかし、ある若い男性が、おそらくウィットに飛んだ質問して、面白い質問だな〜と確かに思ったのですが、

中国語ならではのリズム感と観客の笑いについて行けない

ちょっとした寂しさと孤独を味わいました。

まあ、出演者のドイツ人の方々もそうだったでしょうが!

 

よかったのは、上演がちゃんとドイツ語だったこと。

以前、ポーランドの舞台を観た時に、もともとドイツ語の作品なのに、英語で、がっかりしたことがありました。

日本では、おそらく英語の方がわかる人が多いだろうと

選択したのかもしれませんが、ユーチューブなどでは、同じ劇団で、ちゃんとドイツ語のものがあったので、オリジナルをやってほしかったなあと思ったのです。

だから、第一声でドイツ語!でホッとしました。

もともとフランス語ですから、オリジナルとは違うのですが、演出も工夫されていたので、ドイツ語ならではの言葉遊びを楽しむことができました。

タイトルにある決まり文句。

だってゴドーを待っているから!(みたいなニュアンス)

Warten auf Godoh! がなんども登場するたびに、

クスリと笑いました。

 

ひさしぶりに聞いたドイツ語も案外わかって、ホッとした反面、やはり理解できない部分(遠かったので、口の動きが見えず、ささやき声などの部分は聞き取れなかった)もあり、ドイツ語もまた気合を入れて勉強し直さなければ!と反省しました。

 

さて、舞台ですが、中央に大きな斜めのボード。そして真ん中に穴。

ピンクの布が徐々に中に入っていくスタートもよかったし、

そのピンクの布の使い方も素晴らしかった。本家もこんな感じなのでしょうか。

他のディレクターによるゴドーは観たことがないので、比較できないのですが。

 

出演者は4人のみ。

靴下のないゴゴー(中国語では果果、と表記)

男性(彼の発声方法が聞いていてい気持ちが良かった)

Du schwein!  この豚野郎!と言われていた青年

スキンヘッドの男性。Hif mir! 

 

まず、出演者の関係性を日本語でも理解しておいた方が良かったかなあ。

とりあえず、ウィキペディアで、GodohゴドーとGod神をかけている

哲学的な問い・・・のみの情報だけ知った上で観たのですが、

いやはやダメでした!こういう演目は予習が不可欠ですね。

 

ダンス、など視覚的に楽しめる作品も多いのですが、

その場合も、そのカンパニーが過去にどういう作品をつくってきたか。

そして、カンパニーの活動拠点はどこで、どういう代表が

どういう思いでつくったのか・・・などの背景を知っていると

より楽しめる場合がほとんどです。

今回の作品は古典作品だけあって、世界中のあらゆる劇団が様々な解釈の元、

上演してきました。

 

今後、台湾でまた舞台をみたら記事に残して行きます。自分のためにも。

10月は高雄で映画祭がありますし、今は台北ドキュメンタリー映画祭が行われているよう。台湾もこうしたパフォーミングアーツやら映画、芸術などを楽しめる土壌があるとわかっただけでも、今回は収穫でした。

 

客席には若い人の方が多い印象でしたが、

おそらく娘、息子が連れてきたと思われる、年配の両親らしき人々、

家族づれもちらほら見えました。 

Faustはみそびれました。しまった!

 

参考:

 

ゴドーを待ちながら (白水Uブックス)

ゴドーを待ちながら (白水Uブックス)