「台湾生まれ、日本語育ち」の著者・温又柔さん
*補足するかもしれません。メモ程度に。
両親は台湾人だけれども、日本で生まれ育った作家、
温又柔さんをご存知ですか?
私は彼女の著作「台湾生まれ、日本語育ち」を読み、
新しい価値観に触れました。
現在、大学生協が作る『読書のいずみ』web版に
一人の大学生との対談記事が軽されています。
私も学生時代、お世話になったこの冊子。
無料なのに、書籍にまつわる情報量と学生たちの熱量が
ものすごく、大学生活に潤いを与えてくれること間違いなしです。
あれも、これもと読んでみたい書籍をたくさん、
発見することができます。
先日、かのお気に入りインディペンデント系の書店にて、
彼女の中文版が入荷されていたので、おもわず購入してしまいました。
中国語、読めないのに・・・・・。
この対談の中で、特に気に入った部分。
はっとした部分をピックアップしてみます。まずはここ。
温
文字にすると音は聞こえなくなるけど、なるべく音が聞こえる小説を書きたいと思っていて、それで完成したのが『来福の家』です。『来福の家』を書き上げた後にたまたま朗読の依頼をいただいたのですが、そこで「『チョコレート』と『巧克力』、『牛乳』と『牛奶』、どっちが美味しそう?」というシーンを読んでみたら、みなさんから反応があったんです。「文字だとよくわからなかったけど、音にするとこんな響きなんだね」と言っていただけて。それ以来、声を出すのを前提にしたテキストを定期的に書くようになりました。
確かに、私も響きをもともと聞いたことがなかったので、
文字からイメージできなかったのです。
グーグル翻訳などで撥音させてみることはできますが、
やはり「生きた言葉」ではなかった。
あえて日本語で表すなら
「チョコレート」は「ちょーコーりー」
「牛乳」は「にゅうナイ」
個人的には、「チョコレート」は日本語、
「牛乳」は中国語の方が美味しそうに聞こえます。
自分の母国語にない「音」の広がりは、
私もドイツ語を学び始めた時から感じていて、
ある程度モノにできると
今の気分はドイツ語で自然に言いたくなるけれど、
日本語じゃ、言う気分にはなれないな。という時があるのです。
どういう時なのか、うまく説明できないのですが。
参考ページ:
*その他の著作