台湾・彰化暮らし 2017

2017年4月〜2018年3月まで台湾・彰化暮らし。その後も何度か訪問。台湾生活記録です。

『魯肉飯のさえずり』温又柔

魯肉飯のさえずり (単行本) | 温 又柔 |本 | 通販 | Amazon

 

『魯肉飯のさえずり』温又柔

を読みおえました。温又柔さん(中国語発音:Wen Yourou)は、台湾で生まれますが育ちは日本の「日本語人」。大人になってから、中国語を学び始めたそうです。ただ、両親の影響で台湾語はわかる。この本のタイトルも「ルーローファン」ではなく「ロバブン」とルビがついています。

 

温 又柔(おんゆうじゅう)

1980年生まれ。台北市に生まれ、3歳のときに東京へ引っ越し、台湾語、中国語、日本語の飛び交う家庭に育つ。「好去好来歌」で第33回すばる文学賞佳作を受賞し、作家デビュー。

 

 彼女は朝日新聞にも書評を書いていて、先日、ろうの両親を持つ韓国人のイギル・ボラさんの著者『きらめく拍手の音』を紹介していらっしゃいました。こちらも読みましたが、コーダという呼び名、そして彼らの苦悩、アメリカにはろう者のための大学がある、など新しいことや考えを学ぶことができました。

 

きらめく拍手の音 手で話す人々とともに生きる

きらめく拍手の音 手で話す人々とともに生きる

 

 

 

温又柔さん「魯肉飯のさえずり」インタビュー 「ふつう」とは何か、台湾と日本のはざまで問い続け |好書好日

お写真は朝日新聞「好書好日』より

book.asahi.com

 

CREAの紹介記事に端的にまとめられているので、特にストーリーは書きません。

crea.bunshun.jp

男性にとってだけ都合のいい国の無自覚さ 

 まさに!高スペック男性、こんな人いそう。。。と思いながら読みました。

 「ふつう」の抑圧がもたらす女性たちの痛み

 女性たちの苦悩について、男性陣にも読んでほしい。

それに加えて、台湾にルーツをもち、日本で育った主人公の葛藤があります。

彼女の本の主人公は、台湾にルーツを持つ女性が多いのですが、それはご本人の経験も多く反映されているからでしょう。

 『台湾生まれ、日本語そだち』は中国語(繁体字)に翻訳され、台湾でも売られています。これについてはは以前、記事を書きました。

 

hidatakayama-maria.hatenadiary.jp

 

台湾生まれ 日本語育ち (白水Uブックス)

台湾生まれ 日本語育ち (白水Uブックス)

  • 作者:温 又柔
  • 発売日: 2018/09/14
  • メディア: 新書
 

 ご本人のTwitterはある時から、批判的なメッセージが多くなったということで、マッチョな男性に変えられています。ジェンダーや人種差別など真っ向からご意見を書かれています。勇気あることだと思いますし、彼女の視点にいつもハッとさせられています。

* 2021年3月3日(雛祭り)日本の女の子の日、に見てみたら、猫アイコンに変わっていました。

twitter.com

 

 Kindle 本もありますので、海外でも読めますよ♪

魯肉飯のさえずり (単行本)

魯肉飯のさえずり (単行本)

  • 作者:温 又柔
  • 発売日: 2020/08/20
  • メディア: 単行本
 

 

真ん中の子どもたち (集英社文芸単行本)

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来福の家 (白水Uブックス)

来福の家 (白水Uブックス)

  • 作者:温 又柔
  • 発売日: 2016/09/22
  • メディア: 新書