台湾・彰化暮らし 2017

2017年4月〜2018年3月まで台湾・彰化暮らし。その後も何度か訪問。台湾生活記録です。

独立か、統一かという問題よりも、台湾にとって最も重要なのは、台湾が『存在し続けること』にある

タイトルは引用です。

前回の記事に続き、『李登輝 いまほんとうに伝えたいこと』(早川友久)より抜粋です。だらだら書いてしまったので、こちらに続きを書きます。といっても、第5章部分。186ページにタイトルに引用した部分があって、このように書かれています。

 李登輝が常々言っていたのは「独立か、統一かという問題よりも、台湾にとって最も重要なのは、台湾が『存在し続けること』にある」ということだ。

台湾は、日本や中国と比べても小国であり、自国だけでその存在を維持していくにはあまりにも心許ない。だが、民主主義や自由という同じ価値観を持つ日本の協力を得られれば、台湾はその「存在」を維持することが可能になる。そして、李登輝がいうところの「台湾が存在していればこそ、そこに希望が生まれる」ということになるわけだ。

 続けて、李登輝の素顔として

  •  他者への関心
  • 思いやり
  • 「公」を重んじる

ところなどを挙げている。

さらに、日本統治時代にインフラを整えるのに尽力した「八田興一」の名前を挙げている。勤勉、正直、誠実、自己犠牲、義を観てせざるは勇なきなり、弱きを助け強気をくじく。こうした日本人が持つ精神を、若い日本人にも知ってほしい、少しでも取り戻してほしいと思っていたそうだ。

----

巻末に年末や外交関係、特別音声などが記されている。(プラハは書いていないけれど、市レベルの交流ということだろうか)

音声は「ビジネス社」の検索で調べらるため、ここに載せても問題ないだろうと判断し、リンクを載せる。

http://www.business-sha.co.jp/2020/09/%e6%9d%8e%e7%99%bb%e8%bc%9d%e7%89%b9%e5%88%a5%e9%9f%b3%e5%a3%b0%e5%85%ac%e9%96%8b%e3%83%9a%e3%83%bc%e3%82%b8/

 

李登輝音声特別公開ページ(2020/09/02)

李登輝坂本龍馬について語る」
タイトル通り坂本龍馬はもとより、日本文化や日本の精神、西田幾多郎の『善の研究』、そして司馬遼太郎との思い出まで、李登輝自身が「脱線ばかりしてすまないけど」と笑わせたように、多岐にわたるテーマについて自由闊達に話した貴重な記録です。ぜひ、楽しんでお聞きください。

日付:2010年7月21日

場所: 台湾淡水、群策会(のちの李登輝基金会)会議室

時間:約40分

とても、ハキハキと快活に話されている印象です。