『魯肉飯のさえずり』温又柔
『魯肉飯のさえずり』温又柔
を読みおえました。温又柔さん(中国語発音:Wen Yourou)は、台湾で生まれますが育ちは日本の「日本語人」。大人になってから、中国語を学び始めたそうです。ただ、両親の影響で台湾語はわかる。この本のタイトルも「ルーローファン」ではなく「ロバブン」とルビがついています。
温 又柔(おんゆうじゅう)
1980年生まれ。台北市に生まれ、3歳のときに東京へ引っ越し、台湾語、中国語、日本語の飛び交う家庭に育つ。「好去好来歌」で第33回すばる文学賞佳作を受賞し、作家デビュー。
彼女は朝日新聞にも書評を書いていて、先日、ろうの両親を持つ韓国人のイギル・ボラさんの著者『きらめく拍手の音』を紹介していらっしゃいました。こちらも読みましたが、コーダという呼び名、そして彼らの苦悩、アメリカにはろう者のための大学がある、など新しいことや考えを学ぶことができました。
お写真は朝日新聞「好書好日』より
CREAの紹介記事に端的にまとめられているので、特にストーリーは書きません。
男性にとってだけ都合のいい国の無自覚さ
まさに!高スペック男性、こんな人いそう。。。と思いながら読みました。
「ふつう」の抑圧がもたらす女性たちの痛み
女性たちの苦悩について、男性陣にも読んでほしい。
それに加えて、台湾にルーツをもち、日本で育った主人公の葛藤があります。
彼女の本の主人公は、台湾にルーツを持つ女性が多いのですが、それはご本人の経験も多く反映されているからでしょう。
『台湾生まれ、日本語そだち』は中国語(繁体字)に翻訳され、台湾でも売られています。これについてはは以前、記事を書きました。
hidatakayama-maria.hatenadiary.jp
ご本人のTwitterはある時から、批判的なメッセージが多くなったということで、マッチョな男性に変えられています。ジェンダーや人種差別など真っ向からご意見を書かれています。勇気あることだと思いますし、彼女の視点にいつもハッとさせられています。
* 2021年3月3日(雛祭り)日本の女の子の日、に見てみたら、猫アイコンに変わっていました。
Kindle 本もありますので、海外でも読めますよ♪