台湾・彰化暮らし 2017

2017年4月〜2018年3月まで台湾・彰化暮らし。その後も何度か訪問。台湾生活記録です。

コンパクトシティ「彰化」と「隙間」の関係性

 

ふと思い出してみると、彰化は路地がとても多い。(鹿港も)

歴史の系譜をなぞれば、まちがどのようにできたのか。路地がどのように形成されていったのか、解明できるのではないかと思い始めた。

住んでいた当時、60代くらいの方々や歴史好きの方から日本統治時代の話を聞くこともあった。最近読んだ本の中で、都市には「隙間」が必要で、それがあるから面白くなる。「スカスカ」と「ギチギチ」。すなわち人と人との距離感・関係性が離れたり近くなったりすることによりコミュニティが生まれ、それが都市をかたちづくるのにも影響する…というようなことが書いてあった。

その本とは『都市の〈隙間〉からまちをつくろう:ドイツ・ライプツィヒに学ぶ空き家と空き地のつかいかた』(学芸出版社)です。著者は大谷悠さん。

 

 実は、台湾でくらすずっと前、と言っても2015年の9月にこちらの「日本の家」であったワークショップに参加しています。内輪で報告会もしました。

f:id:mmaarriiaa:20210620000817p:plain

2015年9月20日にFBイベントページで告知した文面(27日実施)

結局、私にあまり友人がいなかったこともあり(笑)、3人の珍しい方が聞きに来てくださいました。その3名の方もいろいろと活動されている方でバックグラウンドも多様で、素敵な出会いとなりました。

これがきっかけで、思い切って拙いながらもオープンにすれば、ちょっと興味を持った人がやってきて、人とのつながりができるのだなと感じた瞬間でもありました。

 

さて、話を元に戻すと、結局、気に入るまちには私の中で共通点があります。飛騨高山も彰化も、そしてライプツィヒも!それは以下の通りです。

1 コンパクトシティ(あるいは、せまいエリアであること)
2 路地・空き地など「隙間」があること
3 そしてその隙間を楽しんで活用している人がいること
4 歴史がある

 

私の地元のT市についていうと、私が幼稚園生の頃にはあった空き地もマンションや戸建ての住宅になってしまい、かつ公園もちょっと無造作だったところがきっちり整備されてしまいました。一方で、公務員住宅の廃墟はそのまま放置されており、入って遊ぼうにも柵が設けられていて遊べません。なんでもわけ過ぎているのです。これは逆を言えば、以下の通りです。

 

1 「分断」された街はつまらない。
2 用途がきっちり決められたエリアはつまらない。
3 決められた用途の通りにしか使わない人がいること。
4 歴史がない、または非常に浅い。+歴史をつくろうという熱意のある人が少ない

 

あくまで個人的な意見ですよ。でもあながち間違いではないと思います。

 

ここで彰化のおもしろポイントをこの4つの観点からまとめてみます。

 

1 コンパクトシティであること

自転車で回れます。むしろ路地を楽しむならば、歩いた方がいいです。

2 「隙間」

これは路地裏にあった記憶があります。台湾の他の都市と同じように、みっちりと住宅が詰められているのですが、路地裏に明らかに個人でやっているコーヒーショップがあったり、はたまた椅子を出してきて休憩している人がいたりします。対中などの大きな都市でも、ボードゲームを楽しむお年寄りがいましたが、それも含まれます。

3 隙間を楽しんで活用している人たちの存在

これは部外者(かつ外国人)なので、まだ解明できていない部分も多いですが、寺で休んでいる人や、公園でしゃべっている人たちも含まれるかもしれません。実は独居老人らしき高齢者の中にはホームレスになってしまった方々もいます。そうした方へのサポートは声かけする方がいらっしゃり、また現地YMCAのスタッフがサポートしているといったようなことも当時聞きました。(これについては時間が経って変わった部分もあると思います)

4 歴史

それはもうきちんとあります。文献をリサーチしてみただけでも、清代の土地開拓などのタイトルが出てきました。それから日本統治時代。銭湯がいくつかあったそうです。日本人が持ってきた天理教の教会もあるそうです。日式の武道場もあるし、畳屋さんもありました。調べたらもっと出てくると思います。

 

記憶がかなり薄れてしまっていますが(最後に行ったのは2018年ですから)、現地のまちづくりの変遷をよく知る人がいればぜひご紹介ください。ことあるごとに、街並みを思い出すのだから、これはもう自主研究のテーマにすべき案件かもしれません。

 

彰化街歩きツアーの記事を再掲しておきます。当時は中国語が皆無だったため、もどかしかったのでぜひ現地の言葉で地域住民の方々と意思疎通したいものです。

最新の街歩きツアー情報はこちら

旅庫。彰化

 

実際の街歩きツアーの様子は2019年12月1日のビデオを見つけましたのでこちらをご覧ください。私が参加したお試しバージョンとほぼ同じだと思います。イメージできると思います。もちろん中国語(台湾語)がわかる方なら解説もあるのでよりわかると思います。

www.198.org.tw


www.youtube.com

 

hidatakayama-maria.hatenadiary.jp

 

 

hidatakayama-maria.hatenadiary.jp

 

 

hidatakayama-maria.hatenadiary.jp

 

 

hidatakayama-maria.hatenadiary.jp